【簡単!時短!!】ストリップドピーコックの作り方(フライタイイング)

クイルゴードン フライフィッシング

フライ(毛鉤)のマテリアルとして誰もが頻繁に使用するのが、ストリップド・ピーコックです。
虫の体節を表現するのに、これ以上に魅力的なマテリアルはなかなかありません。
しかしながらその処理は、かなり面倒でイライラする作業になります。
最近では、処理済みのストリップド・ピーコックもありますが、薬品で処理したものなどは強度的に不安があります。
私の場合は、ある方法で量産しストックしておりますので、タイイング時にストレスがありません。
その方法は、ベテランの方々にはご存じの方法ではあるのですが、コツなども含め紹介します。

ストリップドピーコックとは

オスの孔雀の煌びやかな羽根(正確には「上尾筒」)の目玉模様の部分ピーコックアイ)は、細い繊維の集合体なのですが、その一本を切り取り、玉虫色の毛(フリュー)を取り除くと、
ベージュとこげ茶色のコントラストがある平たい芯が残ります。
この芯の部分がストリップドピーコックになります。
この、フリューを取り除く作業が、なかなか面倒くさいのです。

ストリップドピーコックの選び方

ピーコック自体は、フリューをむしらない状態でも使用します。
この場合は、綺麗さ、鮮やかさで選ぶとよいのですが、ストリップドピーコックとして使う場合は話が変わってきます。

良いピーコックとは

良いストリップドピーコックの条件は、

  • 幅広であること
  • 幅広の部分の長さがあること
  • コントラスト(濃淡)が明確であること

となります。
得に大きいフライを巻くには、幅と長さが必要です。
#10程度のボディを1本で巻けるようなものは、間違いなく極上品です。

ピーコックアイ選び方

フライマテリアル全般に言えることですが、お店で現物を確認しながら選ぶことをお勧めします。
とはいえ、お店でもパッケージを開封して断面を確認するわけにもいきません。
未開封で確認するには、ピーコックアイの裏面(きらめきがない方)を斜めから見ます
全体的に淡い色(白っぽい)のものを選びます。

ストリップドピーコック比較
画像右の物の方が、左(下)より白っぽいのでストリップドピーコックに適している

写真でもわかる通り、裏面が黒っぽいものは、幅が狭く、コントラストもありません

上の写真のピーコックアイからそれぞれ作成したもの。右の方が幅広でコントラストが明確なのがわかる

ピーコックの玉虫色がきれいであっても、ストリップドピーコックとした場合に綺麗になるとは限りません。注意しましょう。

ストリップドピーコックの作り方

ストリップドピーコックの作り方は色々あります。
消しゴムなんかが有名ですが、1本ずつ処理するのは効率的ではありません。
色々試した結果、私の場合は「ろうそくで固めて剥がし取る」やり方に落ち着いています。
手順は簡単ですが、ちょっとしたコツなどを解説します。

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蝋(ロウ)で固める

こんな感じでロウを染み込ませます

まずロウソクに着火して溶かして、丸ごとのピーコックアイにロウを垂らし、固めます。
垂らすときに、炎を近付け過ぎると一瞬で燃えてしまいますので注意が必要です。
かといって遠く(高く)に離し過ぎるとロウの落下中に冷えて固まってしまい、フリューに十分に浸透しなくなります。
程よい距離から、できるだけ低粘度ロウを、ピーコックアイに浸透させるイメージです。

ロウをむしる

ロウが冷えて固まったら、ロウからピーコックを剥がしていきます。
上手くいけば、フリューはロウの中に残り、芯(ストリップドピーコック)だけが剥がれてきます。
良質なピーコックであれば、上の写真のように5本ぐらい同時にいけるので、生産性がかなり向上します。

フリューが取れなかった場合は、諦めて指でしごきます。
この時に、指先にドライシェイクの粉末を付けると、滑り止めとなりキレイにフリューが除去できます。

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ロウソクを使わず一本ずつやる場合も、ドライシェイクは効果がありますのでお勧めです。
スプレータイプではない方が良いです。

ロウソクを使うことのメリット

染めた(ダイド)タイプもあります。

浮力が増す

ロウソクを使用することによって、ロウでコーティングされますので、浮力が増します。
ドライフライに使う場合は、浮力はメリットになります。

量産可能

ロウソクを使う場合は、一本ずつチマチマとやるのは向きません。
自分は気が向いたときに量産しておき、小袋に入れておきます。

これだけあれば、しばらく安泰(笑)

量産しておけば、面倒くさいストリップドピーコックを使用したパターンのフライを巻くことのハードルが下がります。
ぜひ試してみてください。

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